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寺子屋クラブ

WEBマーケティング・心理学・統計学・機械学習

競争力の源泉 ブランドとは一体何なのか

  こんにちは。

 あなたにはお気に入りの洋服メーカーやアーティスト、レストランはありますか。世の中には溢れるほどのサービサーが存在するにもかかわらず、あなたは何故彼らを選ぶのでしょうか。それを説明するのがブランドという概念です。

 

ブランドの養成

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 製品やサービスを「顧客側」から見た時と、「企業側」から見た時の重なり部分にブランドは根付きます。双方の受給が満たされ合った上で、顧客が求める価値を提供し続けた企業のみが愛着を持ってもらうことができます。愛着段階までブランドを育てると、その企業(製品/サービス)は下記のような優位性を持ち始めます。

  1. 顧客との差別化
  2. 顧客の固定化
  3. 価格競争の回避(価格プレミアム)
  4. 流通の取扱促進
  5. プロモーションコストの効率化

▷マーケティング効率が向上し、競合他社に対する強力な優位性を発揮する。

 

ブランドの構成要素

 ここから更に、ブランドの構成要素を分解したフレームワークに「ブランドの扇」というものがあります。 

<図を入れます>

  1. 事実・特徴:ブランドがカバーする製品やサービスの特徴。ブランドの価値の出立点。
  2. 機能的価値:1.の製品やサービスが提供する機能的効用。
  3. 心理的価値:ブランドが提供する感情や気分的効用。
  4. ブランドパーソナリティ:ブランドが醸し出す雰囲気や連想される人格像。
  5. ブランドエッセンス:ブランドが顧客に対して提示する約束のこと。appleならば、洗練されたUIやユーザのクリエティビティを最大に引き出す等。

 1〜6の順に詳細から追っていくと、その企業の持つパーソナリティ像や顧客へ提示していた約束が見えてきます。逆に、この2つが明確に見えてこない企業は、自社のブランド特性を追求できていないのです。

 

市場環境分析

 自社ブランドの構成要素を明確化したら、次は自社が属する市場動向もチェックしておきましょう。オープンマーケットなのかクローズドマーケットなのか、成長しそうかピークを既に迎えていそうか、これらの外部要因によってブランド開発の必要性の有無が変わってきます。同様に、市場内の競合他社との顧客セグメントの棲み分けがどうなっているかも重要な要素です。

 

ブランド開発

 ここまでのプロセスで現状のブランド価値を仮定することができます。ここから要されるシナリオとしては主に3つあって、①ブランドポートフォリオの改善と②マザーブランドの刷新と③顧客接点の改善の内から投資対効果の高い戦略を選んでいくことになります。③及び、「分析▷戦略策定」の各プロセスは後日別途投稿したいと思います。

 

ブランドポートフォリオの改善

 新たな企業・事業・製品ブランドを創る。もしくは既存のブランドカテゴリーの見直しを行うことが該当します。ブランドポートフォリオの改善は、主に市場の外部要因によって選択肢として検討されるようになります。

企業ブランド

 新たな企業ブランドを創る必要性は、大規模企業との合併や持株会社の設立時に発生することが多いです。GEのジャック・ウェルチがNo1戦略を打ち立てたように、市場内で主要プレイヤーになれないと、利益は圧縮され、企業は生き残れないと言われています。一説ではありますが、一つの市場内で主要プレイヤーとなれるのは多くて3社、少ないと1社または2社であるとされています。従来は各国の国内市場にそれぞれ3社の主要プレイヤーが存在していましたが、グローバル化が進行している現代、世界規模で見て、その市場の上位3社に入っていないと生きていけない時代が近づいてきています。そうなると、企業は生き残りを掛けて、勝てるマーケットへの注力を強化し、勝てないマーケットからの離脱が増えてくることが予想できますし、既にそうなっています。各国の企業売却・事業売却の頻度がより増していくのです。その際重要なのが企業ブランドです。事業領域の転換や再定義を行う必要性に直面するからこそ、顧客との間に気づいた信頼関係・愛着関係を上手く維持させる必要が出てくるのです。

事業ブランド 

 新たな事業ブランドは、コア事業の圧倒的な成長が見込めなくなった段階で検討されます。具体的には、企業が新市場に進出する際に必要性が発生することが多いです。例えば、SONYが不動産や金融などの領域に進出する際、electronics事業と同じ看板を使っていると顧客の革新的製品を創り出すelectronics企業としてのSONYの企業イメージの純度が下がります。現状のイメージと乖離が大きい領域に参入することで、既に構築されているブランドが毀損されてしまう恐れがあるのです。

ファミリーブランドと個別ブランド

 製品ブランドは更に2種類に細分化することが出来ます。ファミリーブランドと個別ブランドです。製品ブランドは企業の成長に伴い、商品ラインナップが多岐に渡り、「商品と企業ブランド」または「商品と事業ブランド」との距離感が離れすぎた際に、顧客の期待とプロダクトの提供価値との間にクッションを置くことを目的として利用されます。ファミリーブランドは事業ブランドよりひとつ下のレベルで製品群の”ラベル”を新装することで、顧客満足度の低減を回避するのを目的として利用されます。逆に個別ブランドでは、事業ブランドの下位に新しいブランドを創るのは同じですが、一つ一つのプロダクトを単体のブランドとして”ラベル”付を行う点で異なります。個別ブランドが取られるポイントとしては、強力なユニークネスを持っていることで、他のプロダクトと一括りにできないことが考えられます。

 

マザーブランドの刷新

 ブランドの刷新項目としてビジュアルシンボル・市場ポジショニング・ターゲットセグメントの3つの切り口が考えられます。

 ビジュアルシンボルでは下記項目がブレイクダウン結果として抽出されます。これらを「ブランドの扇」で特定したブランドパーソナリティやブランドエッセンスに沿うように、デザインし直すことが必要です。non-verbalコミュニケーションの重要性を考慮してもらえるとイメージしやすいですが、人間は視覚で物事を理解する生き物です。そのため、視覚的な顧客接点に常に露出するビジュアルシンボルは極めて重要であるといえます。

  • ブランド名
  • シンボルマーク
  • シンボルカラー
  • 使用書体
  • グラフィックエレメント
  • ロゴタイプ

 市場ポジショニングの観点からは、市場においてターゲットとしている層をしっかりと握れているのかをユーザカテゴリー別・地域別のシェアや財務データが検証をかけるのが良い取っ掛かりになると思います。

 

下記参考図書です。 

図解でわかるブランドマーケティング[新版] (Series marketing)

図解でわかるブランドマーケティング[新版] (Series marketing)