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SEMは時代遅れ!? インバウンドマーケティングの優位性

 前回のソーシャルシフトのポストに関連して、今回はインバウンドマーケティングについてまとめようと思います。これまでのマーケティング発展の歴史をばっくりと振り返ると、「プッシュ・プル型」「リレーション型」「アドボカシー型」という順にその形を変えてきています。顧客を説得するマーケティングから、顧客に選んでもらえるマーケティングへと変化してきたわけです。インバウンドマーケティングは「アドボカシー型」の発展形とも言え、一口で言うと「顧客の時間軸に即した顧客接点を作る」マーケティング手法を指します。
 

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  • プッシュプル型:マスメディアの広告発信により、メーカーがいかにして顧客に製品を買わせるかというマーケティング
  • リレーション型:メールマーケティングに代表される、顧客に密着して断続的に情報提供を行うマーケティング
  • アドボカシー型:顧客満足度の高い支援提供によってリレーション構築し、信頼度を元に購買してもらうマーケティング
 
 上記マーケティング手法の遷移が進行した背景には、インターネットの浸透による企業顧客間の情報の非対称性が解消されたことがあります。その中でも、インバウンドマーケティングのような特に受動的マーケティング手法が注目され始めた理由としては、インターネット上の情報量成長率がユーザの情報消費量成長率を超過したことが挙げられます。
 
 インバウンドマーケティングの概念は、「Marketing」と「Sales」の分離定義にあると思います。インバウンドマーケティングの提唱者であるHubSpot, Inc.は、顧客の購買プロセスをFunnelに擬えて説明しています。この購買Funnelは、下記3段階に分解ができ、上位2段階をMarketingの担当領域、最下位段階をSalesの担当領域と、分離して考えています。
 

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  • Top of Funnel:顧客に発見してもらい、その人達からの期待度を上げることで顧客リストに繰り込む段階
  • Middle of Funnel:顧客リスト化した顧客に対して、魅力的なコンテンツを提供し、購買意欲を高める段階
  • Bottom of Funnel:購買意欲の高まった顧客に実際に購買してもらう段階
 
 上記の各段階において最適な接点を用意してあげることで、よりロイヤリティの高い顧客を集めることができ、購買プロセスの効率化を目標とします。各プロセスにおいて、期待されるコンテンツ例を下記にまとめました。
  • ToFu:ex. E-Book 顧客の参加コスト:高 情報量:高 頻度:低
  • MiFu:ex. メルマガ/ブログのフィード 顧客の参加コスト:低 情報量:中 頻度:高
  • BoFu:ex. メルマガ/ブログのフィード上のCall to Action 顧客の参加コスト:中 情報量:低 頻度:高
 
 インバウンドマーケティングのGood Pointは、購買プロセスを分解することで、日々の運用コストを集中・効率化することが出来る点です。インバウンドマーケッターは、初回にE-BookとCall to Actionを作成してしまえば、基本的にはMiddle of Funnelのコンテンツ配信に注力すればよく、従来の全プロセスに対して注力しなければならなかった状態とは効率が桁違いといえます。あとは日々の運用と並行しつつ、ToFu/BoFu向けの顧客接点の改善をじっくりと行えばいいのです。
 

まとめ

  1. 購買プロセスの分解によるマーケティング/営業業務の効率化
  2. コンテンツの充実
  3. 顧客リストの獲得
 インバウンドマーケティングは上記のメリットをもたらしてくれます。1.は前述した通り。2.はCSやToFu向けのE-Bookの増産に役立ちます。3.では、顧客を各購買プロセス毎に管理することができるので、より効率的かつ不快感を伴わないマーケティング戦略が立てられますし、他事業への活用も可能となります。
 
下記が参考図書です。
インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティング