寺子屋クラブ

WEBマーケティング・心理学・統計学・機械学習

ソーシャルメディアが企業に齎した影響とは?

 今回はFacebook/Twitterを筆頭に、現在では社会の基礎インフラとして浸透したソーシャルメディアが企業顧客間関係にどのような影響を与えたのかをまとめます。マーケティングに限らず、広範に企業活動の在り方が変化したことがわかってもらえると幸いです。

f:id:terantera:20160408024537j:plain

 前提として、ソーシャルメディアは上記3つの企業活動を完全に変革しました。各活動がどのように変化したのか、そしてそれらの変化が末端活動に対してどのように影響を与えたのかをまとめていきます。

 

目次

  1. プロダクト開発
  2. 販売
  3. カスタマーサービス
  4. 企業構造そのものの変化
  5. リーダーシップの変化

 

1. プロダクト開発

 従来は社内のR&Dチームが、「顧客が求めているであろうもの」を考案、独自に開発していました。しかし、ソーシャルメディアの浸透によって、企業は「顧客が求めているもの」を直接ヒアリングすることを可能にしました。その結果、顧客を巻き込んだキャンペーンを実施し、投票等により顧客のニーズを形にしてからR&Dフェーズに入ることが可能になりました。そして、開発したプロトタイプの評価を顧客からヒアリングし、ブラッシュアップするという開発プロセスも容易になりました。

 

2. 販売

 従来の営業マンによる直接的販売チャネル以外の、所謂口コミによる販売チャネルが強化されたのが大きな変化です。情報量の増加につれ、顧客の企業広告に対する不信感が高まってきたことも、口コミ販売チャネルが重要化してきた一因です。

 

3. カスタマーサービス

 CSもソーシャルメディアの浸透によって大きく在り方が変わりました。従来は「顧客からの電話による課題認識/対応する」という受動的なものであったのが、現在では「Twitter等で顧客からの声を見つけ出して対応する」という能動的なものに変化しました。

 

4. 企業構造そのものの変化 

f:id:terantera:20160408031213p:plain

 製造・販売・サービスの変化は、企業活動(バリューチェーン)全体の変化を意味します。企業活動の在り方が変わるのであれば、当然企業自体の在り方が変わります。具体的には、バリューチェーンの各箇所において、より顧客とinteractiveな関係を保てるように企業構造は変化していきます。従来であれば、「サービス部門」においてのみ保有されていた顧客接点を、製造・販売部門も保有することが求められます。そして各機能毎に、より「顧客の声」が優先されるように部門最適が進みます。顧客の声によって各機能に期待されるアウトプットが変わるので、当然指示系統はトップダウンからボトムアップに変化していきます。指示系統の変化は、そのまま求められるリーダーシップの変化にもつながります。

 

5. リーダーシップの変化

 ボトムアップ式に「顧客の声」を企業活動に反映していくためには、従来通りの硬直的なリーダーシップは不向きです。新しい時代のリーダーは、「顧客の声」の重要度を認識し、チームに対してその認識を浸透させ、彼らを巻き込んで企業機能を果たす必要があります。そのためには、メンバーとの密な情報共有と執行権の譲与を進めると同時に、メンバーに十分な責任感を植え付ける必要があるのです。

 

まとめ

ソーシャルメディアの影響というと、「マーケティングの新しい手法」だというイメージがありますが、より広範に企業へ影響を与えていることがわかります。バリューチェーンの各機能が変化することで、企業構造や人材要件へも影響が及んでいるのです。

 

下記が参考図書です。

ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと

ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと